こんにちは織田です。

第七回
今日のテーマは人称代名詞。

フランス語をやっていてこれで悩んだ人は、
多いはずです。

織田も実はそうでした。人称代名詞の暗記作業は苦痛でした。
よくわからない四角の表を覚えるのが嫌でしかたなかった。

もとが理解できないと覚えられないタイプですし、
この人称代名詞は中学のときからの悩みの種、
というよりも、トラウマでした。

アイ・マイ・ミー、ユー・ユアー・ユー、
ヒー/ヒズ/ヒム、シー・ハー・ハーという
意味不明の呪文をひたすらくりかえす作業。

覚えられないと塾や学校で恥をかくし、
がんばって覚えても小テストで間違える。

このおかげで中学のころはむちゃくちゃ英語が嫌いでした。
高校になると少し状況は変わりますが、
大学に入ってみたこの表を見たときは泣きそうになりました。
嫌悪感がぶり返してまるで覚えられなかった。

というか、覚えるのを拒否していました。
で、恥ずかしながら、二年間くらいは曖昧な状態。

しかし、これは変わります。私がひょんなことで、
ラテン語の先生に弟子入りしたときに、事件が起きた。

ラテン語というと知らない人も多いと思いますが、
二千年前の言葉ですね。日本語の古文よりも古い言葉です。

これがフランス語の数倍活用が多くて困る言葉で、
人称代名詞の活用も倍以上あります。

おかげで嫌悪を超して死にそうになったわけなのですが、
そんな私を見かねた師匠があることを教えてくれた。

彼はフランス文学部の教授でしたが、
ヘブライ語から、ギリシャ語、ラテン語の古典の大家であり、
イタリア語、スペイン語、ドイツ語などにも通じていました。

彼の言語学者としての経歴を語ると果てしないのですが、
その果てしない知の塊が教えてくれたある丸い表。

これが、長年苦しめてきたあの四角い表から救いました。

これをマスターした私はラテン語の活用を覚えてしまい、
フランス語の活用がどんなに簡単かと思うようになった。

今回は、この表を公開します。

ぜひこの表をマスターして不毛な暗記作業から
解き放たれてください。